遮光眼鏡の特徴やサングラスとの違い・注意点について

遮光眼鏡の特徴|サングラスとの違いや光過敏・てんかんへの効果

遮光眼鏡

遮光眼鏡について

遮光眼鏡とは、特定の波長の光を効果的にカットする特殊な機能を持つ眼鏡です。まぶしさの原因となる光を抑え、光過敏の症状を和らげたり、てんかん発作の誘因となる刺激を軽減したりと、様々な目的で使用されます。

1. まぶしさ(グレア)の軽減

白内障や黄斑変性症などの目の病気を持つ方のほか、光過敏で日常生活に支障を感じている方が、光に対する過敏性を軽減するために使用します。特に、点滅する光や特定の光パターンが引き金となる光過敏性てんかんの発作予防にも役立ちます。通常のサングラスと異なり、特定の波長の光(青色光など)を遮光レンズで選択的にカットするため、コントラストが向上し、ものが見やすくなります。

2. 紫外線やブルーライトのカット

紫外線(UV)をしっかり防ぎ、目の健康を守ります。また、パソコンやスマートフォンが発するブルーライトを軽減し、目の疲れを抑える効果も期待できます。

3. 特定の環境での使用

溶接作業など強い光から目を守る産業用や、光過敏性てんかんを持つ方が発作を防ぐために日常的に使用するなど、その用途は多岐にわたります。


遮光眼鏡とサングラスの違い

「まぶしさを防ぐ」という点では似ていますが、光過敏対策や医療的な観点では、遮光眼鏡と一般的なサングラスには大きな違いがあります。

特徴 遮光眼鏡 サングラス
光のカット方法 特定の波長をカット(光過敏の原因光など) 全体的に暗くする
まぶしさ対策 まぶしさを軽減しつつ、明るさは確保 まぶしさを軽減するが、全体的に暗くなる
コントラスト 明るさを保ちながら視界をクリアにする 色のコントラストが落ちることがある
用途 白内障・緑内障・光過敏てんかんなどの方向け、作業用 ファッション、日よけ
遮光レンズの色 オレンジ・イエロー・ブラウンなど多彩 黒やグレーが主流

1. 視界の明るさ

遮光眼鏡は、てんかん発作の誘因となりうる有害な光を選択的にカットし、必要な光は通すため、明るい視界を保ちながら眩しさを防げます。一方、サングラスは全体の光量を一律に抑えるため、視界が暗くなります。

2. 医療・機能性

遮光眼鏡は、目の疾患を持つ方や、光過敏で悩む方向けに作られることが多く、てんかん発作の誘因となる光をカットするなど、医療・機能性が高いのが特徴です。サングラスは主にファッションや一般的な日よけが目的です。

3. コントラストの違い

遮光眼鏡はコントラストを向上させ、物の輪郭をはっきり見せるように設計されています。サングラスは全体の光を抑えるため、コントラストが落ちやすい傾向があります。


遮光眼鏡がおすすめの方

遮光眼鏡の利用シーン

  • 目の病気や視覚障害がある人: 網膜色素変性症、白内障、黄斑変性症、緑内障などの方。
  • 光過敏性てんかんの方: 点滅や青色光などの視覚刺激は、てんかん発作の引き金になることがあります。遮光眼鏡はこれらの有害な光を効果的にカットし、発作を予防する一助となります。
  • 強い光が苦手・まぶしさを感じやすい人: 光過敏症(フォトフォビア)の方や、特定の光がてんかんの引き金になりうる方へ。光の刺激を和らげ、快適な生活をサポートします。
  • ブルーライトや紫外線から目を守りたい人: PCやスマホの長時間利用者や、屋外での紫外線対策をしたい方。
  • 運転時に視界をクリアにしたい人: 昼間の日差し、雨天時、夜間の対向車のライトが眩しいと感じる方。
  • 特定の作業や環境で目を守りたい人: 溶接作業者や、雪山・水辺など反射光が強い場所で活動する方。

遮光眼鏡の注意点

遮光眼鏡は正しく使えば非常に有効ですが、いくつか注意点があります。

  • 用途に合ったカラーを選ぶ: 色によって効果が異なり、間違えると逆効果も。特に夜間運転では濃い色のレンズは危険です。
  • 室内や暗い場所での見え方: 暗所では視界が落ちることがあります。屋内用・屋外用を使い分けるのがおすすめです。
  • 運転時には適切なレンズを: 赤色・オレンジ系は信号の色を誤認する可能性があり運転に不向きです。運転にはグレー、ブラウン等が推奨されます。
  • 目の状態に合わない可能性: 光過敏てんかんの症状は個人差が大きいため、効果も人それぞれです。強いレンズで目が慣れにくくなることも。まずは眼科医に相談しましょう。
  • 長時間の使用について: 長時間装用後、外した際にまぶしさを強く感じることがあります。適度に外して目を慣らすことも大切です。

ご自身の症状や生活スタイルに合ったものを選ぶことが最も重要です!


遮光眼鏡の製作手順

遮光眼鏡を作る際、「眼科に行くべきか」「直接眼鏡屋に行くべきか」は目的によって変わります。

▼眼科に行くべき人

  • 網膜色素変性症・白内障・緑内障などの目の病気がある人
  • 光過敏光過敏性てんかんなど、医療的な理由で遮光眼鏡を使いたい人
  • 一般的なサングラスやPCメガネでは効果を感じにくい人

▼直接眼鏡店に行ってもOKな人

  • すでに眼科で診断を受け、自分に合うレンズカラーがわかっている人
  • PCやスマホのブルーライト対策として使いたい人
  • 運転や屋外活動(ファッション目的含む)のために作りたい人
ケース 眼科に行くべき 直接眼鏡店でOK
目の病気(白内障・緑内障など) 必須 避けたほうが良い
光過敏てんかん対策 相談推奨 △ まずは相談を
ブルーライトカット目的 不要 直接OK
運転や屋外用に使いたい 不要 直接OK
すでに眼科で診断済み 不要 直接OK

遮光眼鏡の制作手順

  1. 眼科で診察を受ける(※必要な場合): 目の状態をチェックし、適切なレンズカラーを診断
  2. 眼鏡店で相談・試着: 実際にレンズを試しながら、色やフレームを選ぶ
  3. 度入り or 度なしレンズを決定: 度付きなら処方箋が必要
  4. 注文・制作(約1週間〜2週間): オーダー後、レンズを加工して完成
  5. 受け取り・フィッティング調整: 実際にかけてみて、違和感がないか確認

クロヤマでは、遮光眼鏡を豊富に取り扱っています。
光過敏てんかんの症状でお悩みの方も、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。